てんどうちひろの介護日記

父の介護を綴りました

実家を引き払う

2021年を迎えて早々に引っ越しを敢行。家電、家具類、自分の子供時代の品物など大型荷物を業者さんに依頼して運び出す。翌週には不用品処理を別の業者さんへ依頼し、仕事道具、金具・釘や動かない家電等を処分していただく。扇風機が4台も出てきて驚く。部屋から全てを運びだした後の状態を見渡して思い出す。5歳の時、両親に連れられてこの部屋を最初に見た時のこと。たしか近所のスーパーでプッチンプリンを買ってきて部屋の中で食べたこと。対して印象的ではない出来事なのに、頭の中に強烈なインパクトを与えたのかと認識とのギャップを感じる。鍵を管理室に返却して43年暮らした実家(自身は15年しか暮らしていないが)は無くなった。

 

この間、毎週面会に行くが、言われるようになったのは「タバコが吸いたい」「生活費を下したい」「病室が臭い(トイレの臭いが漂うらしい)」といった事柄。臭いの件は扉ではなくカーテンでの仕切りだけのため確かにそのおそれはあるなと納得。一方、タバコの件は何としても阻止したい。健康上の理由もあるが、認知症の状態で裸火を扱わせるのは危険だと感じている。というより火事を起こされては自分の人生が崩壊するのではないかと強い危機感を覚えた。心配し過ぎだと自らに言い聞かせつつも「タバコ」と言われるたびに苛立ちを感じるようになる。

 

在宅介護については市の支援センターからケアマネジャーの紹介をいただきケアプランの作成、通所のデイサービス、介護ベッドの手配を進めることになった。当時、中小企業大学のセミナー参加のため月5日の寮生活もありその間のショートステイの調整も進めていただいた。一番最初のケアマネジャーさんがとても親身になっていただける方で救われました(この方を基準にしてしまい以後のケアマネジャーさんに失望を感じることに・・・)。